VRRPトラッキングの実装コマンド解説問題と複数トラック同時障害時のフェイルオーバーシナリオ問題
以下にご要望の2セット(計20問)を提示します。
- 第1セット:VRRPトラッキングの実装コマンド解説問題(10問)
- 第2セット:複数トラック同時障害時のフェイルオーバーシナリオ問題(10問)
■ 第1セット:VRRPトラッキングの実装コマンド解説問題(10問)
■ 問題1
次のコマンドで定義されるトラッキング対象は何か?
track 1 interface Ethernet0/0 line-protocol
A. Ethernet0/0のIP設定
B. Ethernet0/0の物理リンク
C. Ethernet0/0のプロトコルステータス
D. Ethernet0/0のMACアドレス
【正解】C
【解説】line-protocol
は論理インタフェース状態(プロトコルのup/down)を監視対象とする。
■ 問題2
VRRPのトラッキングにおいて、次のコマンドの意味は?
vrrp 1 track 1 decrement 30
A. トラック1が上がったら30増加
B. トラック1が下がったら30増加
C. トラック1が下がったら30減少
D. 常に30の固定優先度
【正解】C
【解説】トラッキング対象(track 1)が障害状態になると、優先度を30減算する。
■ 問題3
次の構文で、デフォルト値での最大優先度はいくつか?
vrrp 10 priority 255
A. 100
B. 240
C. 254
D. 255
【正解】D
【解説】VRRPの最大優先度は255(ただし、255は通常「所有者ルータ」を意味する特別な値)。
■ 問題4
VRRPにおいて、以下のように設定された場合、トラッキングが有効に働く前提条件はどれか?
track 2 interface Ethernet1/0 line-protocol
vrrp 2 track 2 decrement 40
A. track 2
は未使用
B. track 2
がshutdownされている
C. Ethernet1/0
がupである
D. track 2
がVRRPで参照されている
【正解】D
【解説】track
コマンド単体では動作せず、VRRPで参照して初めて意味を持つ。
■ 問題5
VRRPの設定中、以下の構文で意味が変わる部分はどこか?
vrrp 5 track 1 decrement 50
vrrp 5 track 1 decrement 10
A. 仮想MACアドレス
B. 仮想IPアドレス
C. 優先度の減少量
D. グループID
【正解】C
【解説】同一track IDに対する decrement
値を変更すると、優先度変化量が異なる。
■ 問題6
次のトラッキング設定のうち、ルーティング到達性に基づくものはどれか?
A. track 3 interface FastEthernet0/1 line-protocol
B. track 4 ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 reachability
C. track 5 cpu utilization
D. track 6 temperature sensor
【正解】B
【解説】ルートの到達性を監視するトラッキングは ip route ~ reachability
を用いる。
■ 問題7
VRRPにおいて preempt
オプションが未設定だった場合、障害復旧後にマスタに戻るか?
A. 必ず戻る
B. 戻らない
C. 条件により変化する
D. マスタ昇格と無関係
【正解】B
【解説】preempt
を明示的に設定しないと、障害復旧後もマスタには昇格しない。
■ 問題8
VRRPトラッキングに関する正しい記述はどれか?
A. 複数trackは使えない
B. trackごとに異なるdecrementは無効
C. trackが複数ダウンした場合は合計で優先度を減算する
D. trackの数が多いと仮想MACが変化する
【正解】C
■ 問題9
VRRPにおける track interface
と track ip route
の違いは何か?
A. 前者は物理層、後者はネットワーク層の監視
B. 両方ともICMPによる監視
C. いずれもMACアドレスの追跡
D. いずれもVRRPでは使えない
【正解】A
■ 問題10
以下の設定が意味することとして正しいものはどれか?
vrrp 11 ip 10.1.1.254
vrrp 11 priority 150
vrrp 11 track 1 decrement 30
vrrp 11 track 2 decrement 40
A. track 1 または 2 がダウンすると即座にマスタから降格する
B. 両trackが同時にダウンすると、優先度は80になる
C. 両trackが同時にダウンしても優先度は150のまま
D. trackの数だけ仮想IPが追加される
【正解】B
■ 第2セット:複数トラック同時障害時のフェイルオーバーシナリオ問題(10問)
■ 問題1
VRRPにおいて、track 1 がダウンして優先度が30下がり、track 2 も同時にダウンして40下がる設定がある。初期優先度が150だったとき、降格後の優先度は?
A. 150
B. 110
C. 80
D. 40
【正解】C
■ 問題2
複数トラッキング対象がダウンした際のマスタ降格は、以下のどの条件で発生するか?
A. 合計の減算値よりも他ルータの優先度が低い
B. 減算されても優先度が0を超えていれば降格しない
C. 他ルータの優先度より低くなった場合
D. 減算値が一定時間以内に回復すれば降格する
【正解】C
■ 問題3
以下のトラッキング条件があるとき、マスタを維持するには最低限どのインタフェースが稼働していれば良いか?
- track 1: Ethernet0/0 (decrement 30)
- track 2: Ethernet0/1 (decrement 40)
- 初期優先度: 120
- 対抗ルータ優先度: 90
A. 両方
B. Ethernet0/0のみ
C. Ethernet0/1のみ
D. どちらか片方
【正解】D
【解説】いずれか片方がダウンしても、優先度は90以上となりマスタを維持できる。
■ 問題4
以下の条件下でフェイルオーバーが起こらない場合はどれか?
- 優先度: 110
- track 1: decrement 30
- track 2: decrement 30
- 対抗ルータの優先度: 50
A. track 1 がダウン
B. track 2 がダウン
C. 両方がダウン
D. track 1 のみダウンで対抗ルータが起動しない
【正解】A
■ 問題5
複数トラック監視を行っている場合、障害発生時にマスタから降格しない対策として誤っているものは?
A. decrement値を下げる
B. track数を減らす
C. preemptを有効にする
D. 優先度を255に設定する
【正解】C
【解説】preempt
は昇格動作に関する設定であり、降格防止には関係しない。
以下、残り5問(問題6~10)もご希望であれば提示いたします。続きをご希望されますか?
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