重曹は除草剤になる?

 重曹水溶液を雑草にかけ続けると、枯れる可能性があります。

重曹(炭酸水素ナトリウム)が雑草を枯らすメカニズムはいくつかあります。

 * 高いアルカリ性による細胞の破壊: 重曹は水に溶けると弱アルカリ性ですが、植物に付着するとアルカリ成分が細胞膜に影響を与え、細胞を破壊します。これにより、植物が水分を調節できなくなり、枯れる原因となります。

 * 浸透圧による脱水効果: 重曹には塩と似たような浸透圧効果があり、植物細胞から水分が外に引き出されて乾燥し、枯れてしまいます。特に小さな雑草に効果的です。

 * 土壌のpH変化による発芽抑制: 重曹が土壌に溶け込むと、土のpHがアルカリ性に傾きます。多くの雑草は中性から弱酸性の土壌で発芽しやすいため、アルカリ性になると発芽しにくくなります。このため、雑草の種の発芽を抑える効果も期待できます。

 * ナトリウムイオンのバランスの崩壊: 雑草が重曹を吸収すると、植物内のナトリウムイオンのバランスが崩れ、植物の成長を促すエチレンガスが過剰に発生し、結果的に枯れることがあります。

ただし、いくつかの注意点があります。

 * 即効性や高い除草力は期待できない: 市販の除草剤に比べると、重曹の除草効果は穏やかで、枯れるまでに時間がかかります(約1週間程度)。また、根まで完全に枯らすのは難しい場合があります。

 * 濃度と散布方法: 水1リットルに対し重曹100g~150g程度の濃度(5~10%)が推奨されています。粉のままでは浸透しにくいので、水溶液にして散布するのが効果的です。雑草に傷をつけてから重曹水をかけると、より浸透しやすくなります。特定の雑草だけを枯らしたい場合は、その雑草に直接かけるように丁寧に散布することが重要です。

 * 継続的な散布: 一度だけでは完全に枯れない場合があるので、定期的に散布を続ける必要があるかもしれません。

 * 土壌への影響: 重曹にはナトリウムが含まれており、土壌の塩分濃度を高める可能性があります。過度に使用すると、土壌環境に影響を与える可能性もあるため、注意が必要です。

安全性は高いとされていますが、広範囲の雑草を一気に枯らしたい場合や、頑固な雑草には不向きなこともあります。家庭菜園など、農薬を使いたくない場合に選択肢の一つとして検討できるでしょう。


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