駐車場代の時効
会社が従業員に支払った駐車場代の立替分について、会社が従業員に不正請求として返還を求める場合、時効は何年か? 会社が従業員に不正な経費請求(駐車場代など)の返還を求める場合の時効は、法的な構成によって異なりますが、主に以下の2つの請求権が考えられます。 これらの時効期間は、2020年4月1日施行の改正民法に基づいています。 1. 不当利得返還請求権(原則的な時効) 会社が、従業員の不正な行為によって、本来支払う必要のない金銭(駐車場代の立替分)を支払った場合、その金銭は不当利得となり、会社は返還を請求できます。 この場合の時効は、以下のいずれか早い方の期間が適用されます。 | 項目 | 時効期間 | 起算点(いつから数え始めるか) | |---|---|---| | 主観的起算点 | 5年間 | 会社が、不正請求(不当利得)があったことを知った時から | | 客観的起算点 | 10年間 | 不正請求(不当利得)によって会社に損害が発生した時から | 実務上のポイント: 会社が「知った時」から5年で時効が成立してしまうため、不正が発覚した場合は迅速な対応が必要です。 2. 不法行為による損害賠償請求権(不正行為が不法行為にあたる場合) 従業員による不正な経費請求が、会社に対する不法行為(民法第709条など)に該当する場合、会社は損害賠償を請求できます。 この場合の時効は、以下のいずれか早い方の期間が適用されます。 | 項目 | 時効期間 | 起算点(いつから数え始めるか) | |---|---|---| | 主観的起算点 | 3年間 | 会社が、損害(不正請求の事実)と加害者(不正を行った従業員)を知った時から | | 客観的起算点 | 20年間 | 不法行為があった時から | 実務上のポイント: 不法行為に基づく損害賠償請求権の時効は、「知った時」から3年と、不当利得返還請求権の5年よりも短いため、注意が必要です。ただし、「不法行為の時」からは20年と長期になります。 まとめ 従業員の不正請求による返還請求の時効は、一般的に「会社が不正があったことを知った時から3年または5年」が最も早く成立する可能性があります。 会社としては、不正が発覚した場合は、時効の完成を避けるため、内容証明郵便による請求や訴訟提起など、時効の完成猶予・更新の措置を速やかに取る必要が...