パッチパネルを利用したサーバルームのネットワーク配線設計と障害対応に関するネットワークスペシャリスト試験問題
承知しました!
今度はさらに難易度を上げて、午後Ⅱ形式の長文総合問題(事例型記述問題)を作成します。これは実際のネットワークスペシャリスト午後Ⅱ試験にかなり近い形式です。
【午後Ⅱ事例問題】
テーマ:パッチパネルを利用したサーバルームのネットワーク配線設計と障害対応
〔事例文〕
A社は全国に複数拠点を持つ中堅製造業である。最近本社のサーバルームを刷新するプロジェクトを進めている。サーバルーム内では以下のような機器構成・配線設計が採用される。
【設計条件】
- 42Uラックを使用(ラック幅600mm、奥行1000mm)
- 各ラックにはサーバ10台、L2スイッチ1台、パッチパネル2台(上段と下段に1台ずつ)を設置
- サーバはラック中央に10U分にまとめて搭載し、その上下にパッチパネルを配置
- パッチパネルは配線整理・保守性向上・拡張性を考慮して採用
【配線ルール】
- サーバ → パッチパネル接続はパッチケーブルで縦方向に経路を取り、立ち上げ0.5m、立ち下げ0.5mを標準とする
- パッチパネル → スイッチ接続はラック内背面横引き0.8m、立ち下げ0.4mとする
- ケーブルには曲げ半径50mm以上を確保
- 余長は安全を考慮して経路長の25%を加算して計算
- 冗長ネットワーク設計のため、各サーバには2本のLANケーブル(LAN1系統・LAN2系統)を配線する
【障害発生事例】
移設作業後、LAN障害が断続的に発生した。原因を調査したところ、以下の問題が発見された。
- 複数のパッチパネルでラベルが外れており、ケーブル接続先の誤認が生じた
- ケーブル束の一部で過度な結束により曲げ半径が不足し、ケーブルの芯線が部分的に断線していた
〔設問〕
設問1
パッチパネルを採用する主な利点を3つ挙げよ。
設問2
配線長を設計する。サーバから上段パッチパネルまでの標準経路は以下の通りである。
- 縦方向:1.0m
- 立ち上げ:0.5m
- 立ち下げ:0.5m
- 合計経路長に対して25%の余長を加算する
LAN1系統1本あたりの必要ケーブル長を求めよ(小数第2位まで求める)。
設問3
パッチパネルからスイッチまでのケーブル長を計算せよ。
- 横引き:0.8m
- 立ち下げ:0.4m
- 25%の余長を加算する
設問4
障害の原因となった「ラベル外れ」と「曲げ半径不足」を防ぐために採るべき対策をそれぞれ1つずつ挙げよ。
設問5
冗長ネットワーク配線において、パッチパネル側での「系統分離管理」の意義を説明せよ。
【模範解答例】
設問1 解答例
- 配線変更・機器増設時の作業が容易になる
- 誤接続を防止できる
- 保守作業の時間短縮・障害対応迅速化が可能になる
設問2 解答例
経路長計算:
1.0 + 0.5 + 0.5 = 2.0m
余長加算:
2.0 × 1.25 = 2.50m
設問3 解答例
経路長:
0.8 + 0.4 = 1.2m
余長加算:
1.2 × 1.25 = 1.50m
設問4 解答例
- ラベル外れ防止策:耐久性の高いラベルとケーブルタグを併用し、接続作業時に確実に管理表へ登録する
- 曲げ半径不足防止策:結束位置と本数を適切に制御し、必要最小限の結束本数に留める
設問5 解答例
系統分離管理により、LAN1系統とLAN2系統が物理的に明確に分離されることで、障害時の影響範囲限定・原因特定が迅速化され、ネットワーク全体の可用性が向上する。
👉 さらに午後Ⅱレベルで「計算・設計応用事例」も追加可能です。
もしよろしければ「さらに午後Ⅱの追加事例問題を作成」「計算問題を増やしてほしい」「複数ラック構成の応用問題がほしい」など具体的に指示いただければ、どんどん出題を続けられます!
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