DSSSに関するネットワークスペシャリスト試験

 

以下に「DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:直接拡散スペクトラム方式)」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験準拠形式の問題を10問作成いたします(選択式+正解+解説+穴埋め+誤文訂正の従来形式)。


■ 問題1

DSSSの特徴として正しいものはどれか。

A. 通信速度を動的に切り替える方式
B. 狭い周波数帯を集中して使用する方式
C. スペクトラム拡散によって信号を広い帯域に拡散する方式
D. 搬送波を複数使用して通信する方式

【正解】C
【解説】DSSSは、送信データを高速なチップ系列(拡散符号)で拡散し、広い帯域幅で送信することで、干渉に強い通信を実現する技術である。

【穴埋め】DSSSは、________によって信号を広い帯域に拡散する通信方式である。
→ 拡散符号

【誤文訂正】DSSSは、狭い帯域を集中的に使用する通信方式である。
→ DSSSは拡散符号により信号を広帯域に分散させる通信方式である。


■ 問題2

DSSS方式で用いられる拡散符号を何と呼ぶか。

A. スクランブルコード
B. チップ系列
C. フレームヘッダ
D. サブキャリア

【正解】B
【解説】拡散に使用する高速ビット列は「チップ系列」と呼ばれ、データ1ビットに対して複数のチップが割り当てられる。

【穴埋め】DSSSでは、データを________と呼ばれる高速符号列で拡散する。
→ チップ系列

【誤文訂正】DSSSではサブキャリアを用いて拡散を行う。
→ DSSSではチップ系列を用いて信号を拡散する。


■ 問題3

DSSSの主な利点として最も適切なものはどれか。

A. ハードウェアの簡易性
B. ノイズに対する高い耐性
C. データ圧縮による高速化
D. 高速周波数ホッピングによる秘匿性

【正解】B
【解説】DSSSは信号を広帯域に分散させることで、ノイズや干渉の影響を受けにくくしている。

【穴埋め】DSSSの利点の1つは、________に対する耐性が高いことである。
→ ノイズ

【誤文訂正】DSSSはハードウェアが簡素であることが最大の利点である。
→ DSSSの主な利点はノイズ耐性の高さである。


■ 問題4

IEEE 802.11bで使用されている変調方式はどれか。

A. FHSS
B. OFDM
C. DSSS
D. CDMA

【正解】C
【解説】IEEE 802.11bでは、DSSSによる拡散スペクトラム方式を採用しており、データ伝送に高い信頼性を持たせている。

【穴埋め】IEEE 802.11bでは、________方式を用いて無線通信を行っている。
→ DSSS

【誤文訂正】IEEE 802.11bはOFDM方式を採用している。
→ IEEE 802.11bはDSSS方式を採用している。


■ 問題5

DSSSにおける「拡散利得」とはどのような意味か。

A. 信号の圧縮比
B. 周波数の利用効率
C. チップレートとデータレートの比
D. スペクトラム密度の総和

【正解】C
【解説】拡散利得は、チップレート(拡散後のビット速度)とデータレート(実データの速度)の比率を指す。値が大きいほど拡散効果が高い。

【穴埋め】拡散利得とは、チップレートと________の比である。
→ データレート

【誤文訂正】拡散利得は周波数帯域の利用効率を表す。
→ 拡散利得はチップレートとデータレートの比を表す。


■ 問題6

DSSSの干渉除去性能の高さを示す現象はどれか。

A. スプリアス伝搬
B. スペクトル反転
C. 凝縮効果
D. 凝縮回復効果(ディスプレッディング)

【正解】D
【解説】受信側で拡散された信号を復元する際、拡散されていない外来ノイズが縮退し影響が小さくなる現象を「凝縮回復効果(ディスプレッディング)」という。

【穴埋め】DSSSでは、________によって干渉成分を抑えることができる。
→ ディスプレッディング(凝縮回復効果)

【誤文訂正】DSSSは外部干渉をそのまま増幅して復号するため、ノイズに弱い。
→ DSSSはディスプレッディングにより干渉を縮退させ、ノイズに強い。


■ 問題7

DSSSがFHSS(周波数ホッピング)より優れている点はどれか。

A. 電力消費の少なさ
B. 周波数安定性の低さ
C. 同時通信数の少なさ
D. 高速なデータ転送のしやすさ

【正解】D
【解説】DSSSは広い帯域で一度に送信するため、FHSSよりも高速なデータ転送が可能である。

【穴埋め】DSSSは、FHSSより________のデータ転送が可能である。
→ 高速

【誤文訂正】DSSSはFHSSより電力消費が少なく、消費電力が小さい。
→ DSSSは広帯域利用により高速転送に適しているが、消費電力は大きめである。


■ 問題8

DSSSにおいて使用されるPN符号の役割として正しいものはどれか。

A. 信号の誤り訂正
B. データの暗号化
C. データの拡散と同期
D. 周波数の分割

【正解】C
【解説】擬似雑音符号(PN符号)は、データを拡散するために使用され、受信側での同期にも必要な情報となる。

【穴埋め】DSSSで使用するPN符号は、データの________と同期に用いられる。
→ 拡散

【誤文訂正】PN符号は、通信の暗号化を行うためのものである。
→ PN符号は拡散と同期を目的とした符号である。


■ 問題9

DSSSを用いた通信が干渉環境下でも安定している理由はどれか。

A. 電力を分散することで干渉を回避できるから
B. チャンネル数が多いから
C. 拡散された信号が低密度であるため干渉が除去されやすいから
D. データの二重送信が行われるから

【正解】C
【解説】広帯域に拡散された信号は、単一周波数に集中する干渉に比べて影響を受けにくく、また復元時に除去されやすい。

【穴埋め】DSSSは、広帯域に拡散されることで________に強い。
→ 干渉

【誤文訂正】DSSSは、通信を二重化することで干渉に耐えている。
→ DSSSは信号の拡散により干渉の影響を抑えている。


■ 問題10

DSSSを用いる無線LAN規格として正しいものはどれか。

A. IEEE 802.11a
B. IEEE 802.11b
C. IEEE 802.11n
D. IEEE 802.11ax

【正解】B
【解説】IEEE 802.11bは、DSSS方式を採用し、最大11Mbpsの通信を可能とする規格である。

【穴埋め】IEEE 802.11bは、________方式の物理層を持つ無線LAN規格である。
→ DSSS

【誤文訂正】IEEE 802.11aはDSSSを用いた無線LANである。
→ IEEE 802.11bがDSSSを使用している。IEEE 802.11aはOFDM方式である。


ご希望があれば、「FHSS」「OFDM」「CDMA」など他の拡散スペクトラム技術との比較問題や、周波数利用効率に関する応用問題も作成可能です。

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