ICMPリダイレクトに関するネットワークスペシャリスト試験
以下に「ICMPリダイレクト(ICMP Redirect)」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験形式の問題を、【選択式】【正解】【解説】【穴埋め】【誤文訂正】の形式で10問一気に作成します。
■ 問題1
ICMPリダイレクトメッセージの主な目的はどれか。
A. DNSの変更通知
B. パケットの再送要求
C. 経路の最適化通知
D. デフォルトゲートウェイの再設定
【正解】C
【解説】ICMPリダイレクトは、より適切なルータが存在する場合に、送信元に経路の変更を通知してネットワーク経路の最適化を図る。
【穴埋め】ICMPリダイレクトは、________の最適化のために用いられる。
→ 経路(またはルーティング)
【誤文訂正】ICMPリダイレクトはDNSの変更を通知する。
→ 正しくは、経路の最適化を通知する。
■ 問題2
ICMPリダイレクトメッセージのタイプ(Type)番号として正しいものはどれか。
A. 3
B. 5
C. 11
D. 12
【正解】B
【解説】ICMP Type=5 はリダイレクトメッセージを表す。Codeフィールドで詳細なリダイレクトの種類を区別する。
【穴埋め】ICMPリダイレクトは、Type=________ のメッセージである。
→ 5
【誤文訂正】ICMPリダイレクトは Type=11 のメッセージである。
→ 正しくは、Type=5。
■ 問題3
ICMPリダイレクトを送信するのはどのような機器か。
A. DNSサーバ
B. スイッチ
C. ルータ
D. クライアントPC
【正解】C
【解説】ルータが、送信元ホストに対し「次回からは別のルータを使った方が良い」と通知するためにリダイレクトメッセージを送る。
【穴埋め】ICMPリダイレクトを送信するのは________である。
→ ルータ
【誤文訂正】ICMPリダイレクトはスイッチから送信される。
→ 正しくは、ルータから送信される。
■ 問題4
ICMPリダイレクトメッセージが送信される条件として正しいものはどれか。
A. TTLが0になったとき
B. 宛先が同じネットワーク内で、より適切なルータがあるとき
C. ARPテーブルにエントリがないとき
D. IPアドレスが重複しているとき
【正解】B
【解説】送信元と宛先が同一ネットワークにある場合で、より適切なルータが存在する場合にリダイレクトが送られる。
【穴埋め】ICMPリダイレクトは、より適切な________が存在するときに送られる。
→ ルータ
【誤文訂正】ICMPリダイレクトはTTLが0になったときに送られる。
→ 正しくは、より適切なルータがあるときに送られる。
■ 問題5
ICMPリダイレクトのCode=1が意味するリダイレクトの種類はどれか。
A. ネットワークリダイレクト
B. ホストリダイレクト
C. ポートリダイレクト
D. DNSリダイレクト
【正解】B
【解説】Code=1 は「ホスト宛のリダイレクト」を意味し、特定ホストへの通信に対する経路変更を促す。
【穴埋め】ICMP Type=5, Code=1 は________宛のリダイレクトである。
→ ホスト
【誤文訂正】ICMP Code=1 はポート単位のリダイレクトを意味する。
→ 正しくは、ホスト宛のリダイレクトである。
■ 問題6
ICMPリダイレクトのセキュリティリスクとして最も適切なものはどれか。
A. DNSスプーフィング
B. なりすましルータによる経路誘導
C. ARPフラッディング
D. 暗号化プロトコルの無効化
【正解】B
【解説】偽のICMPリダイレクトを送信することで、攻撃者の制御するルータに通信を誘導することが可能である(Man-in-the-Middle攻撃)。
【穴埋め】ICMPリダイレクトは、________によって悪意ある経路に誘導される可能性がある。
→ なりすましルータ
【誤文訂正】ICMPリダイレクトは暗号プロトコルを無効化するために使われる。
→ 正しくは、経路誘導による攻撃に使われる。
■ 問題7
ICMPリダイレクトに含まれる新しいゲートウェイ情報はどこに記述されるか。
A. データリンク層のペイロード
B. ICMPヘッダのチェックサム
C. ICMPメッセージの「次のホップIPアドレス」フィールド
D. ARPレスポンス
【正解】C
【解説】ICMPリダイレクトには、今後使用すべきルータのIPアドレス(次のホップ)がICMPヘッダ内に明示される。
【穴埋め】ICMPリダイレクトには、新たな________のIPアドレスが含まれている。
→ 次のホップ
【誤文訂正】ICMPリダイレクトにはARP情報しか含まれない。
→ 正しくは、新たなルータのIPアドレスが含まれる。
■ 問題8
ICMPリダイレクトを受信したホストの正しい動作はどれか。
A. メッセージを破棄する
B. 新しいルートを追加して以後それを使う
C. DHCP再要求を行う
D. ICMPリダイレクトをルータに送り返す
【正解】B
【解説】ホストはICMPリダイレクトを受け取ると、OSのルーティングテーブルに新しい経路(新ゲートウェイ)を追加する。
【穴埋め】ICMPリダイレクトを受信したホストは、新しい________をルーティングテーブルに追加する。
→ 経路(またはゲートウェイ)
【誤文訂正】ホストはICMPリダイレクトを無視して破棄する。
→ 正しくは、新しい経路としてルートに追加する。
■ 問題9
ICMPリダイレクトメッセージには、元のパケットのどの部分が含まれるか。
A. IPヘッダと先頭64ビットのデータ
B. ARPキャッシュ全体
C. TCP 3ウェイハンドシェイク情報
D. 全パケットのバイナリ
【正解】A
【解説】リダイレクトメッセージには、宛先やプロトコルなどを特定するために元パケットのIPヘッダとその先頭64ビットが含まれる。
【穴埋め】ICMPリダイレクトには、元のパケットのIPヘッダと________が含まれる。
→ 先頭64ビットのデータ
【誤文訂正】ICMPリダイレクトにはARPキャッシュが含まれる。
→ 正しくは、元のパケットのIPヘッダと先頭64ビットが含まれる。
■ 問題10
ICMPリダイレクトをネットワークで無効化する主な理由はどれか。
A. 通信速度が遅くなる
B. MTUサイズの調整ができない
C. セキュリティ上の脅威となるから
D. DNS解決が遅延するから
【正解】C
【解説】ICMPリダイレクトは経路情報を上書きできるため、偽装されたリダイレクトにより通信が盗聴されるリスクがある。そのため企業ネットワークなどでは無効化することが多い。
【穴埋め】ICMPリダイレクトは、________リスクがあるため無効化されることがある。
→ セキュリティ(または盗聴)
【誤文訂正】ICMPリダイレクトはMTUサイズに関係するため無効化される。
→ 正しくは、セキュリティリスクにより無効化される。
ご希望があれば、ICMPリダイレクトとルーティングテーブル操作の関係や、リダイレクトを悪用した攻撃事例(MITM)、ICMPv6におけるリダイレクトとの違いを扱った応用問題もご提供可能です。お気軽にお申し付けください。
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