ルートポイズニングに関するネットワークスペシャリスト試験
以下に「ルートポイズニング(Route Poisoning)」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験形式の問題を10問一括で提供します。
形式は従来通り、選択式+正解+解説+穴埋め+誤文訂正のセットです。
■ 問題1
ルートポイズニングとは何を防止するための手法か。
A. ARPスプーフィング
B. ルーティングループ
C. VLAN間通信
D. DNSキャッシュポイズニング
【正解】B
【解説】ルートポイズニングは、到達不能となった経路情報に極端なメトリック値を設定し、他のルータがその経路を使用しないようにすることで、ループ発生を防止する手法である。
【穴埋め】ルートポイズニングは ______ を防止するために利用される。
→ ルーティングループ
【誤文訂正】ルートポイズニングはDNSキャッシュの改ざんを防止する手法である。
→ ルートポイズニングはルーティングループを防止する手法である。
■ 問題2
RIPにおけるルートポイズニングで使われるメトリック値はいくつか。
A. 0
B. 1
C. 15
D. 16
【正解】D
【解説】RIPではメトリック値が16以上になると「到達不能」とみなされる。ルートポイズニングではこの16を使って経路破棄を周知する。
■ 問題3
ルートポイズニングは、RIPのような距離ベクトル型ルーティングプロトコルにおいて、どのように利用されるか。
A. 新しいルートを学習するために使う
B. 既存のルートのメトリックを下げるために使う
C. 到達不能なルートを通知するために使う
D. パケットを暗号化するために使う
【正解】C
【解説】ルートポイズニングは、使用できなくなったルートに最大値(例:16)を与え、隣接ルータにその経路が無効であると伝えるために使用される。
■ 問題4
RIPではどのようにしてルートポイズニングが他ルータに伝播されるか。
A. ICMPエコー要求を使う
B. ブロードキャストで送信されるルーティングテーブル内のエントリとして伝わる
C. TCP接続で伝えられる
D. ARPキャッシュ経由で反映される
【正解】B
【解説】RIPはブロードキャストでルーティングテーブルを送信し、その中の該当経路のメトリックが16に設定されることでポイズニングが行われる。
■ 問題5
ルートポイズニングを補完してルーティングループを防止する手法はどれか。
A. ホールドダウン
B. NAT
C. フラッディング
D. ストリップルーティング
【正解】A
【解説】ホールドダウンは一度ルートが不通になった後、一定期間そのルートを受け入れないことで、誤ったルート再学習を防ぐ。
■ 問題6
RIPでルートポイズニングを実施した直後に起きうる副作用はどれか。
A. 全経路のフラッシュ更新
B. ネットワーク断絶
C. ルーティングテーブルの一時的不一致
D. DHCPアドレスの再割当
【正解】C
【解説】ポイズニングされた情報がすべてのルータに伝播するまでの間、一時的にテーブルに不整合が生じることがある。
■ 問題7
ルートポイズニングを利用して誤って他のルータの経路を遮断する行為は何と呼ばれるか。
A. トラフィックシェーピング
B. ブラックホール攻撃
C. DNSハイジャック
D. フラグメント化
【正解】B
【解説】ブラックホール攻撃では、到達不能を装うことで正規の経路を破棄させ、トラフィックを吸収・遮断する。
■ 問題8
次のうち、ルートポイズニングが機能しない可能性があるプロトコルはどれか。
A. RIP
B. OSPF
C. EIGRP
D. BGP
【正解】B
【解説】OSPFはリンク状態型プロトコルで、ルーティング情報の広報方式が異なり、ルートポイズニングのような手法は使用しない。
■ 問題9
「split horizon with poison reverse」とは何か。
A. 経路情報の暗号化手法
B. RIPでのルートポイズニング拡張
C. DHCPのブロードキャスト抑制方式
D. QoSに関するフラグ設定
【正解】B
【解説】split horizon with poison reverse は、自分が受け取った経路情報を送信元に「逆に毒(最大値)」として返すことでループ回避を強化する手法。
■ 問題10
次の記述のうちルートポイズニングに関するものとして正しいのはどれか。
A. ルートポイズニングはDNSにおけるキャッシュの不正な書き換えである
B. ルートポイズニングはIPv6でしか使えない手法である
C. ルートポイズニングは不要な経路を積極的に活用する手法である
D. ルートポイズニングは距離ベクトル型プロトコルで使用されるループ防止手法である
【正解】D
【解説】ルートポイズニングは、距離ベクトル型(RIPなど)でのルーティングループ防止策として用いられる。
ご希望があれば、このテーマを図解付きや午後試験形式(事例・設問)にも展開できます。必要な場合はお申し付けください。
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