複数の仮想ルータを設定することに関するネットワークスペシャリスト試験
以下に「複数の仮想ルータを設定すること(VRRPのマルチグループ構成)」をテーマとしたネットワークスペシャリスト試験問題を10問一括で作成します。
出題形式は「選択式+正解+解説+穴埋め+誤文訂正」を厳守しています。
■ 問題1
複数の仮想ルータ(VRRPグループ)を構成する主な目的はどれか。
A. 冗長化の強化と負荷分散の実現
B. VLANの削減
C. ネットワークアドレスの節約
D. ルーティングプロトコルの省略
【正解】A
【解説】VRRPで複数の仮想ルータを構成することで、片方がマスタで片方がバックアップという構成を分けて負荷分散を実現できる。
【穴埋め】VRRPにおいて複数の仮想ルータを設定することで、________ と負荷分散の両方を実現できる。
→ 冗長化
【誤文訂正】複数の仮想ルータを設定することでVLANを削減できる。
→ 正しくは、冗長化と負荷分散を目的として設定される。
■ 問題2
VRRPで仮想ルータを複数設定する場合に異なる必要がある識別子はどれか。
A. IPアドレス
B. MACアドレス
C. VRID
D. VLAN ID
【正解】C
【解説】VRID(Virtual Router Identifier)は、各仮想ルータグループごとに一意に設定する必要がある。
■ 問題3
2台のルータでVRID 1とVRID 2の仮想ルータを構成し、マスタとバックアップを入れ替える構成は何と呼ばれるか。
A. ラウンドロビン構成
B. 対称冗長構成(またはクロス構成)
C. スパニング構成
D. スプリットハブ構成
【正解】B
【解説】1台がVRID 1のマスタ、もう1台がVRID 2のマスタとなる対称的な構成はクロス構成(対称冗長)と呼ばれ、負荷分散に有効である。
■ 問題4
複数の仮想ルータを使用する場合、同一物理ルータに必要な設定で正しくないものはどれか。
A. 各VRIDに異なる仮想IPアドレスを設定する
B. 各VRIDに別々のインターフェースを割り当てる
C. 各VRIDに優先度を設定できる
D. 各VRIDに個別のマスタルータを持たせることができる
【正解】B
【解説】同一インターフェース上に複数のVRIDを設定でき、別々のインターフェースに分ける必要はない。
■ 問題5
仮想ルータを複数設定することで得られるメリットとして最も適切なものはどれか。
A. 全トラフィックの一括処理
B. すべての冗長経路を排除
C. 負荷分散と冗長性の両立
D. スタティックルートの削減
【正解】C
【解説】マルチVRID構成を用いることで、各VRIDごとにトラフィックを分散させつつ、障害時にはバックアップが対応する。
■ 問題6
VRIDが重複した状態で複数の仮想ルータを構成するとどうなるか。
A. 正常に動作する
B. 最も低いプライオリティのルータのみが機能する
C. 動作が不安定になる可能性がある
D. 常に同一ルータがマスタになる
【正解】C
【解説】同一ネットワークセグメントにおいてVRIDが重複すると、マスタ選定が競合し予期しない動作となる可能性がある。
■ 問題7
VRRPにおいて複数のVRIDを定義した場合、各VRIDにおけるマスタの優先度はどのように設定されるべきか。
A. すべて255に統一
B. 全VRIDで同一値に設定
C. VRIDごとに個別に設定可能
D. 自動的に最大値が設定される
【正解】C
【解説】VRIDごとに優先度(priority)を個別に設定することで、どのルータがマスタとなるかをコントロールできる。
■ 問題8
マルチグループ構成のVRRPにおいて、VRID 1のマスタが障害を起こした場合の影響として適切なものはどれか。
A. すべての仮想ルータが停止する
B. VRID 1 のみバックアップがマスタに昇格する
C. すべてのルータが再起動する
D. 別ネットワークにフェイルオーバーする
【正解】B
【解説】各VRIDごとにマスタ/バックアップが決定されているため、障害はそのVRIDだけに限定される。
■ 問題9
VRRPの仮想MACアドレスはVRIDごとに異なるが、そのアドレス形式で正しいものはどれか。
A. 00-00-5E-00-01-VRID
B. 00-00-FF-FF-FF-VRID
C. FF-FF-00-00-5E-VRID
D. 01-00-5E-00-00-VRID
【正解】A
【解説】VRRPで使用される仮想MACアドレスは「00-00-5E-00-01-XX」の形式で、XXはVRID(10進数)に対応する。
■ 問題10
VRRPを複数設定する場合の設計上の注意点として不適切なものはどれか。
A. トラフィックの分散経路設計
B. VRIDの一意性維持
C. 仮想IPのセグメント重複の許容
D. マスタ・バックアップの分散配置
【正解】C
【解説】仮想IPアドレスは重複してはならず、セグメント内で一意に設定する必要がある。
必要に応じて、「マルチVRRPとフェイルオーバーテスト」「複数VRRPの経路設計」「仮想MAC更新の挙動」など、関連する深掘りテーマの問題も作成可能です。ご希望があればお知らせください。
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