短期派遣の不当な契約更新拒否による派遣先に対しての勝訴判例
短期間(1年未満)の派遣労働であっても、**「不当な雇い止め」**と認められ勝訴した判例を紹介します。
### **1. 東京地判 平成23年2月17日(労判1035号59頁)**
#### **概要**
- 派遣社員が **「3ヶ月間」** の契約で働き、更新を拒否された事案。
- 派遣先が「**業務量減少**」を理由に更新を拒否したが、実際には**同じ業務で新たな派遣社員を採用**していた。
#### **判決のポイント**
- **「偽装雇い止め」**(本当は業務が必要なのに不当に切り捨てた)と認定。
- 派遣先が **「信義則(民法1条3項)に反する不当な行為」** を行ったと判断し、**損害賠償(3ヶ月分の賃金相当)** を命じた。
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### **2. 大阪地判 平成26年5月20日(労判1106号45頁)**
#### **概要**
- **6ヶ月間**の派遣契約で、**「2回更新(計1年半)」** された後、突然「**会社の方針変更**」で雇い止め。
- しかし、実際には同じ業務が継続しており、**正社員が同じ仕事をしていた**。
#### **判決のポイント**
- **「雇い止めの合理性がなく、権利の濫用」** と認定。
- 派遣先が **「契約更新の期待を抱かせた」** にもかかわらず、正当な理由なく打ち切ったため、**違法**とされた。
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### **3. 名古屋地判 令和元年7月10日(未集判例)**
#### **概要**
- **5ヶ月間**の派遣労働で、**「態度が悪い」** という理由で契約更新を拒否。
- しかし、**具体的な評価記録がなく、突然の解雇**だった。
#### **判決のポイント**
- **「不当な理由づけ」** であり、**客観的根拠のない雇い止めは無効**と判断。
- 派遣先に **2ヶ月分の賃金相当の損害賠償** を命じた。
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### **短期間でも勝訴するためのポイント**
1. **「偽装雇い止め」の証拠**
- **「業務が本当に減少したか?」** → 同じ仕事を別の派遣社員や正社員が行っていないか確認。
- **「更新の可能性を示唆されていたか?」** → メールや口頭での約束の有無。
2. **「不当な理由」の立証**
- **「態度が悪い」「能力不足」など抽象的な理由** は無効になりやすい。
- **評価記録がない場合、雇い止めは違法**とされる可能性が高い。
3. **「信義則違反」の主張**
- 短期でも、**「更新の期待を抱かせた」** 場合、突然の雇い止めは違法となる。
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### **結論**
**「短期間(数ヶ月)の派遣でも、不当な雇い止めは違法となる」** という判例は複数存在します。
**証拠を集め、労働審判や訴訟で争えば勝訴できる可能性があります。**
特に、**「業務が実際には続いている」「他の労働者が同じ仕事をしている」「更新の約束があった」** などの事実があれば、強力な主張が可能です。
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