出会い系スパム詐欺サイトにドメインを提供したり、サーバーやクラウドをレンタルさせている会社にはどのような罪が成立するか?また判例はあるか?

出会い系スパム詐欺サイトにクレジットカード決済代行サービスまたはクレジットカード決済サービスを提供している会社が問われる可能性のある罪としては、以下のものが考えられます。
1. 詐欺罪(刑法246条)
 * 出会い系サイト運営者と共謀し、実際には出会いを提供する意思がないにもかかわらず、異性との交際を希望する利用者を装い、またはサクラを使って誘引し、ポイント購入などの名目で金銭をだまし取った場合、決済代行業者やクレジットカード会社も詐欺罪の共犯または幇助犯となる可能性があります。
 * 決済代行業者やクレジットカード会社が、出会い系サイトが悪質な詐欺サイトであることを認識していながら、または認識できたにもかかわらず、決済サービスを提供し続ける行為は、詐欺行為を助長する幇助犯に該当する可能性があります。
2. 電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)
 * 出会い系サイトの運営者が、架空のデータを作成・入力するなどして、決済システムの誤作動を利用し、本来支払われるべきでない金銭を不正に得た場合に成立します。
 * 決済代行業者やクレジットカード会社の従業員が、上記のような行為に加担した場合に共犯となる可能性があります。
3. 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反(組織犯罪処罰法)
 * 出会い系スパム詐欺が組織的に行われている場合、関与した決済代行業者やクレジットカード会社の役員・従業員も、組織犯罪処罰法に問われる可能性があります。
4. 不法行為責任(民法709条)
 * 詐欺的な出会い系サイトへの決済サービス提供によって利用者に損害が発生した場合、決済代行業者やクレジットカード会社が、過失によりその損害の発生を防止できなかったとして、不法行為に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。
関連判例
出会い系サイトや類似の詐欺サイトに関する決済代行業者の責任を認めた判例はいくつか存在します。
 * さいたま地方裁判所 令和5年7月12日判決: 情報商材詐欺サイトの決済代行業者に対し、サイト運営者との共同不法行為責任を認め、損害賠償を命じました。この判決では、決済代行業者が他の同様の情報商材詐欺サイトの決済も代行していたことや、自社名で詐欺的なDMを送付していたことなどが重視されました。
 * 東京高等裁判所 平成28年2月4日判決: 電子マネー発行会社が、出会い系サイト規制法を含む各種法律違反の有無や、加盟店契約解除の前歴の有無、反社会的勢力への該当性等について審査を怠り、公序良俗に反する出会い系サイトとの加盟店契約を継続したとして、電子マネー利用者に対する債務不履行または不法行為による損害賠償責任を認めました。
 * 最高裁判所第一小法廷 平成18年2月14日決定: 窃取したクレジットカード情報を出会い系サイトの利用料金決済に悪用した事例において、クレジットカード決済代行業者の使用する電子計算機に虚偽の情報を入力したとして、電子計算機使用詐欺罪の成立を認めています。ただし、この判例は決済代行業者の罪ではなく、不正利用者の罪に関するものです。
上記以外にも、個別の事案に応じて様々な判例が存在する可能性があります。決済代行業者の責任が認められるかどうかは、その関与の程度、認識の有無、過失の有無など、具体的な事実関係によって判断されます。
出会い系スパム詐欺に遭ってしまった場合は、警察や消費者センター、弁護士などに相談することをお勧めします。

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